◆ 貴金属の変形と変色

他の金属を加えて硬さや弾性を強化させた貴金属ジュエリーでも、一点に集中して大きな力が加わると、ネックレスなどの鎖が切れたり、指輪が変形したりすることがあります。
また貴金属は、本来化学的に安定していますが、合金をして使用している貴金属ジュエリー場合、扱い方によって変色を起こすことがあります。

 
 

 

 ゴールドジュエリー

正装時の服、小物、宝石などの素材やデザインには昼用と夜用があり、日没を境に分けられます。欧米でパーティーに出席するときは注意が必要ですが、日本国内の場合、よほど正式なパーティー等へ出席する以外はそれほどこだわることはないでしょう。装
正装用の宝石は次のように分けられます。
<白色(黒色)に変色>
 金は化学的に安定していますが、水銀に触れると白く変色してしまします。ゴールドジュエリーを着けて、壊れた水銀体温計や水銀電池など、水銀が含まれたものを扱うときは気をつけましょう。水銀により白変した金は元の色に戻りません。また環境によっては、水銀で黒変することもあり、この場合も元の色には戻りません。

<黒色に変色>
 温泉や火山帯に行くとゴールドジュエリーが黒く変色することがあります。これはゴールドジュエリーに合金として含まれている銀や銅などが変色するため起こります。この場合、磨き粉などを使用して磨けば元に戻ります。

<赤紫色に変色>
 指輪の接合部や爪の取付部分が赤紫色に変色することがあります。これは接合部などに使用した 「ろう」 に含まれているものが、"焼ける(酸化される)"ために起こるものです.気になったら磨いて元に戻ります。

* 「 ろう 」 ・・・ 低い温度でける金属あるいは拝金


 

 シルバージュエリー

シルバージュエリーの表面に黒いに皮膜がかかったようになることがあります。銀は硫黄にたいしてとてもデリケートな金属で、温泉や大気中に硫黄分が含まれていると黒く変色したときは、磨く粉などで磨くと元に戻ります。
なお製品によっては、合金、金めっきなどを施し硫化を防いでいます。


 

 プラチナジュエリー

プラチナは非常に安定した金属であるため、変色のトラブルはほとんどありません。ただ習慣的にプラチナジュエリーをずっと着けていると、汗などのよごれが表面について輝きが悪くなることがあります。その場合は、から拭きなどでよごれを取り除きます。
< 金・銀・プラチナの比較 >
プラチナ
常温大気中
変色しない
変色する
変色しない
水銀
変色する
変色する
変色しない
溶ける温度
1063
960
1769
比重
19.3
10.4
21.4

貴金属ジュエリー Q&A
Q
水銀に触れたり、着けたまま温度に入ってもいないのに18金ジュエリーg黒く変色してしまいました。
A
ごくまれですが、体質的に18金を黒変させる方がいます。汗などの分泌物で合金した銀や銅などが酸化するために起こり、この場合、他の製品と交換しても同じです。